「魚の会社」から、その先へ ロケ&スキルセットで描く ニッスイの新たな企業像
水産加工品や冷凍食品でおなじみのニッスイ。多くの人にとって身近な食品メーカーですが、水産資源のサプライチェーンだけでなく、養殖技術や魚が持つ健康価値の研究にも長年取り組んできた企業です。
ところが、「その背景、技術、企業そのものがなかなか伝わりきらない」。この課題に向き合うパートナーとして、ニッスイが選んだのがPIVOTでした。養殖現場のロケ取材や研究成果のユニークな発信、その裏側をコーポレートコミュニケーション部の飯田さんに伺いました。
株式会社ニッスイ
コーポレートコミュニケーション部
コーポレートコミュニケーション課 係長
飯田哲哉(いいだ てつや)さん
(2026年9月取材、文中敬称略)
ーーまず、「ニッスイ」がどのような企業か教えてください
飯田 ニッスイというと、冷凍食品や「おさかなのソーセージ」など、身近な食品メーカーとして知っていただいている方が多いと思います。実際には、水産物を獲る、育てる、加工する、そして食卓へ届けるところまで、国内外で幅広く事業を展開しています。
さらに、養殖技術や、魚が持つ健康価値の研究にも長年取り組んできました。私たちとしては、単に「魚の商品をつくっている会社」ではなく、「海の恵みに新たな価値を加え、社会に届けてきた会社」だということを、もっと知っていただきたいと思っています。
ーー飯田さんは、普段どのようなお仕事をされているのですか
飯田 コーポレートコミュニケーション部で、主に企業広告を担当しています。商品広告が商品の魅力を伝えるものだとすると、企業広告は「ニッスイは何をしている会社なのか」「どんな強みがあるのか」「社会にどんな価値を提供しようとしているのか」を伝える仕事です。
そのため、テレビCM、長尺動画、新聞、デジタルなどを組み合わせています。テレビCMは広く知ってもらう役割、PIVOTは企業の中身まで深く理解してもらう役割、とメディアごとに役割を整理しています。

ーー数あるビジネスメディアの中で、なぜPIVOTを選んでいただいたのでしょうか
飯田 ニッスイには、商品だけを見ていては分からない面白い事業や技術があります。ただ、養殖や研究開発の背景は、TVCMだけでは十分に伝えきれません。また、企業側が一方的に説明するだけでは、そもそも見ていただくのが難しい。そこで、ビジネスコンテンツとして深く見てもらえるPIVOTと、当社が知ってほしいことの相性が良いと考えました。
ターゲット層も、一般的な経済誌とは少し違い、これまで当社があまりリーチできていなかった情報感度の高い若年層のビジネスパーソンに届けられる点も大きな魅力でした。

ーー費用対効果が読みにくい企業広報を、どのように社内で通されたのですか
飯田 メディアありきで「PIVOTに出稿したい」と説明するのではなく、まず「どういった層に、ニッスイの何を知ってもらいたいのか」を整理し、その結果として「PIVOTが適している」という順番で説明しました。「ニッスイグループだからできる次世代養殖」「水産物の新たな価値を科学的に追求している会社」というように、短期的な売上だけでなく、どんな企業認識を獲得したいのかまで含めて社内で共有する。この整理が、上申での納得度につながっていると思います。
ーー1本目のテーマは、完全養殖「黒瀬ぶり」。どのような内容を目指したのですか
飯田 1本目はロケ形式の「& REPORT」で、「黒瀬ぶり」を実際に養殖している宮崎県の生産現場と、大分県の研究拠点を取材いただきました。

※実際のPIVOTタイアップ動画より抜粋
伝えたかったのは、「ニッスイも養殖をやっています」ではなく、「ニッスイグループだからこそできる養殖とは何か」です。宮崎の生産現場、大分の研究拠点の両方を取材いただき、完全養殖、沖合の大型生簀、AIやロボット、人の目による管理、成熟制御や選抜育種まで、一尾の黒瀬ぶりの後ろにある技術と人の想いを見せていただきました。
研究で得た知見を現場で実装し、現場の課題をまた研究に戻す。この「研究×現場」の循環こそ、ニッスイグループらしい養殖だと思っています。養殖は、魚を育てればそれだけで環境に優しいというものではありません。海の環境への負荷を抑えながら、持続可能な形で魚を育てていくためには、さまざまな技術や工夫が必要です。また、「黒瀬ぶり」を一年を通じておいしく食べられる背景にも、ニッスイが長年培ってきた養殖技術があります。今回の動画では、持続可能な養殖を支える取り組みと、技術によって実現するおいしさという、環境への配慮と生活者にとっての価値の両面を、バランスよく伝えていただけたました。
ーー2本目はスケソウダラ速筋由来タンパク質、切り口が非常に特徴的でした
飯田 スケソウダラの速筋由来タンパク質は、2009年から続けてきた研究テーマで、スケソウダラは当社にとって非常に大事なビジネスでもあります。ただ、これもまた伝えるのが本当に難しいテーマでした。

※実際のPIVOTタイアップ動画より抜粋
そこでPIVOTの制作チームから「戦略的タンパク質摂取」「ビジネスアスリートの速筋ケア」という、ビジネスパーソン目線のアイデアが出てきました。研究データを並べるだけでなく、タンパク質の「質・利用効率」に目を向ける入り口をつくり、トレーニングの専門家にも入っていただくことで、生活の中でどう考えるかまで落とし込めた。私たちの発想からは出てこない切り口で、正直、驚きました。2本を通じてMCを務めていただいた西川典孝さんも丁寧なレポート力と、元陸上部のアスリートならではの視点で、テーマにぴったりでした。

※実際のPIVOTタイアップ動画より抜粋
ーー収録や制作進行で印象に残っていることはありますか
飯田 PIVOTの良さは、広告主のオーダーをそのまま形にするのではなく、視聴者目線で企画を一緒につくっていただけるところです。私たちは自社をよく知っているからこそ、あれもこれも伝えたくなりがちですが、そこにPIVOT側から「何が視聴者に刺さるのか」「どこを掘ると面白くなるのか」という視点を入れていただけるので、企画の軸がぶれにくい。MCが視聴者に代わって素朴な疑問を投げてくれることも、難しい内容を押しつけずに伝えるうえで効いています。
企画から収録、編集まで密に進める中で、制作チームの皆さんがテーマそのものに興味を持ち、好きになってくださる。その熱量が映像にも乗っていると感じました。特に、初稿を見たときに「ここまで仕上がっているんだ」と驚いたのは印象的で、制作進行というより一緒に企画をつくるパートナーという感覚でした。

ーー配信後の効果や反響について教えてください
飯田 今回の目的は直接的な問い合わせや商談獲得ではないので、そこはKPIにしていません。再生数や視聴状況、コメントを見ながら、コンテンツとしてどれだけ受け入れていただけたかを確認しています。いずれも想定以上の成果でした。
定性的には、「ニッスイって、魚のことをここまで深く研究しているのか」といった、商品だけでは見えにくい、ニッスイの養殖事業や研究開発の奥深さまでを知っていただけることに価値を感じています。営業部門からも「商品だけでなく、その背景にある事業や研究まで説明できる動画があると助かる」という声があり、一度配信して終わりではなく、社内共有・営業・採用・イベントなど、様々な場で企業理解を深めるコンテンツとして活用しています。実際に、黒瀬ぶりの事業について説明する際、PIVOTの動画を紹介すると話が早いという声も聞いています。こうした二次的な活用も含め、長く使えるコンテンツ資産になっていると感じています。
日頃からPIVOTを見ているメンバーからは、「とうとう、うちがPIVOTに出るまでになったか」と、驚きと喜びの声も上がっていました。

ーー最後に、今後のPIVOTへの期待をお聞かせください
飯田 2本取り組んで感じているのは、PIVOTさんは単発の施策というより、積み重ねることで企業像を共につくっていくことができるメディアだということです。テーマは違っても、2本を並べると「魚を育て、研究し、新しい価値をつくる会社」という姿が少しずつ見えてきます。
今後は海外事業など、また違う側面も加えながら、ニッスイをさらに立体的に伝えていきたいです。2022年に「日本水産」から社名を変更しましたが、世の中にはまだ身近な国内食品メーカーというイメージがあるかもしれません。実際は海外売上高比率が40%を超えるグローバルカンパニー。そうした一面も、若く前向きなビジネスパーソンに、きっと興味を持って見ていただけるはずです。その際も、視聴者が「見たい」「知りたい」と思える切り口に変えていただくことを期待しています。
最後に一言で言うなら「商品だけでは見えないニッスイの姿を、視聴者が見たくなるコンテンツとして伝えられる」そこがPIVOTの大きな価値だと思っています。
