自己評価10点からの大逆転 PIVOT動画はマーケを超えた「分身の術」
株式会社HQ
Founder/CEO
坂本祥二(さかもと しょうじ)さん
(2025年10月「変革広報カンファレンス」より/文中敬称略)
企業向けにオールインワンの総合型福利厚生プラットフォームを提供する株式会社HQ。マーケティング戦略の一環として、PIVOTとのタイアップ動画を複数回実施。単なる認知拡大にとどまらず、実際の商談における成約率や単価の大幅な向上、リードタイムの短縮など、事業成長に直結する大きな成果を上げています。
従来のマーケティング手法が通用しにくくなる現代において、BtoBスタートアップはどのように決裁者の心を動かすべきなのか。同社のCEO&ファウンダーである坂本祥二氏に、長尺動画を活用した「変革広報」のリアルな効果を伺いました。
――従来のマーケティング手法が通用しなくなったと感じた背景を教えてください。
坂本 私は現在、福利厚生プラットフォームHQのCEOとして広報に関わっていますが、前職のLITALICOではCFOという立場でした。まだスタートアップという言葉もないような時代で、何でも担当する必要があり、マーケティングやPRも管掌していました。当時はFacebook広告が出たての時期で、Webマーケティングをかなりハックしてきた自負があったのですが、起業した時は逆に「アンラーン」の必要に迫られました。
ここ数年で環境が劇的に変化していると感じます。従来の手法で他社の何倍もパフォーマンスを出すのは相当厳しいですし、仮に情報だけ取れたとしても売上に繋がらない。「熱いお客様を掴む」ということが本当に難しくなってきています。意思決定者がどこから情報を得て、何を信頼するのか。そこが大きく変化していると感じたのがスタートポイントでした。

――そんな中、数あるメディアの中で、なぜPIVOTを選んでいただけたのでしょうか?
坂本 正直なところ、最初は「これから長尺動画は必ず来るだろうけど、HQに合うかは分からない。とりあえず出てみよう」という、軽い気持ちでした。
なぜPIVOTだったかと言うと、一番「リスクがないYouTubeのはじめ方」だと思ったからです。HQはスタートアップですが、エンタープライズ向けのBtoBビジネスを展開しているので、単なる話題性以上に、しっかりとした信頼を得る必要がありました。
再生数や話題性だけを追うメディアも多い中、PIVOTは「ブランディングを大事にしながら、でも登録者数を伸ばされている唯一のメディア」だと感じました。自分の会社の世界観やブランドのリスクを最も制御した形で始められる。今思えば、この選択は正解だったなと思っています。

――実際に出演されてみて、動画制作における気づきはありましたか?
坂本 実は1回目に出た時は、「これがYouTubeか…」という感じで、私の自己採点は10点でした。MCの佐々木さんが何を目指して問いかけているのか、本質を理解しないまま、いつの間にか収録が終わっていました。しかし自己採点は低くても、成果は出ました。
2回、3回と回を重ねる中で「新しい時代の広報」が肌感として分かり始めました。PIVOTなどのYouTubeはやはり「さらけ出すメディア」だと思います。ある程度ありのままを見せないと面白くもないし、人間の行動変容や思考変容を生む力が生まれません。
そこを引き出してくれるのがMC陣の存在です。佐々木さんのように鋭いジャーナリズムで切り込んでくるMCもいれば、国山ハセンさんのように共感しながら理解度を高めてくれるMCもいる。アナウンサー出身のプロフェッショナルMCが、再生数以上に「人間を感じられるコミュニケーション」をしっかり引き出してくれるのが素晴らしいなと感じました。
――タイアップ動画公開後、具体的にどのような効果がありましたか?
坂本 今まで新聞やテレビなどにも出させていただきましたが、PIVOTタイアップは成果が全然違いました。一言で言うと「問い合わせの質」が変わりました。
商談でお話しすると、私たちが伝えたいバリューやビジョンがすでに深く理解されている。「あれ、もう2回くらい商談したんじゃないかな?」というくらい熱量の高い状態になっている。マーケティング手段というより“分身の術”。動画が私の変わりに営業してくれている感覚です。

私たちはPIVOTの動画を、メールの署名や展示会映像など、あらゆる所に忍ばせています。テレビCMのように流れていく「フロー型」広告ではなく、ずっと働き続けてくれる「完全アセット型」の営業資料として活用しています。
これが、BtoBの高単価商材の上申プロセスにものすごく効きました。人事部長やCFO、大企業社長といった決裁者の方々が、行き帰りの時間や夜の空き時間に動画を見てくださる。YouTube動画が上申の際の最後の一押しになる。結果として、リード数はもちろん、成約率や単価の向上、リードタイムの短縮に効いて、高いROI(費用対効果)が出ました。これが、継続してお願いしている理由です。
――最後に、これからのスタートアップ広報の未来について教えてください
坂本 これからの時代、企業目線で綺麗に作られたストーリーや、瞬間的なアテンションを得るだけでは、もう売上や利益には繋がりません。
お客様の心や琴線に触れる「本当の思い」や「リアル感」を提供できるかが勝負だと思います。綺麗に作られたプロモーションよりも、リアルで人間味があるもの、親しみや共感を持てるコミュニケーションが大事になってきます。動画はすごくリッチなコンテンツですので、そうした思いを込めて、消費者の心を動かす「着火点」をつくる。
会社のホームページのテキストを読むよりも、その人が実際に話している動画を見る方が伝わります。これからも「本当の思い」を起点にした変革広報を考え続けたいと思っています。
